○保育園の設計について

 

はじめに: 「くつろぎ」と「学び」と「遊び」の場所

 ・安心してくつろげること

こどもが保育園で過ごす時間は長い場合10時間以上におよびます。
私が保育園の設計の際にまず考えることはこの 時間のことです。週5日こども達は保育園の中で多くの時間を過ごします。もちろん保育士の先生がたが工夫を凝らして保育していらっしゃることを知っています。それでも空間がこども達に与える影響はとても大きいものです。

私は保育園の設計の際にはこども達へのストレスの少ない、くつろげる空間作りを第一に考えています。理想は家庭の安心感とくつろぎです。
こども達はリラックスした状態では放っておいても自発的にのびのびと遊び始めます。

・保育園での学び

また0歳から5歳までのこども達は 具体的な生活についての様々な事柄を学んでいかなければなりません。食べること、トイレの方法、お着替え、お片づけ等々。かつては家庭や地域で行われていたこれらの学びの大きな部分を保育園が担うようになっています。

ですから設計者はこれらの保育の具体的な内容について知らなければなりません。私は保育のプロではありませんから、出来る限り現場の保育士さんの意見を聞き、計画に反映できるように努めてきました。適切な空間の規模や器具などの配列はこども達が学びやすいだけでなく、保育士の方々の負担の軽減につながります。

・遊びの発見

遊びはこども達の発育の重要な位置を占めるものです。いい遊びはこども達のあり余るエネルギーを良く発散させ、感情のコントロールやコミュニケーションなどそこから多くを学びます。

ところが設計者にとってこの「遊び」は扱いが非常に難しいものです。正直に言って、設計者はこども達に遊び自体を与えることはできないと私は考えています。こども達はわれわれが用意した遊び道具を軽く飛び越えていきます。私は「遊び」はこども達が発見するものだと信じています。

またこども達を興奮させて走り回らせる空間が必ずしもいい遊びを生むとは考えていません。落ち着きのある空間の中に遊びのきっかけとなるささやかな工夫が必要だと思います。重要だと感じているのはあいまいな場所を残しておくこと、空間のバリエーションを作っておくことなどです。具体的な例などは後述します。

つづきます。。。

 

 

○設計料について

設計・監理費は敷地条件、設計内容によって異るので毎回お見積もりいたします。

 

 



              

 

 

 

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